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【キャリア】相談員養成プログラム研修 第2回目を行いました。
高麓のミッション「”最期まで自分らしく生きる”を増やす」を実現するため、職員にも自分が望むキャリア教育の場が得られるように、今年度から新たにスタートした介護職員のための「相談員養成プログラム」。
お客様・ご家族様や地域と施設の間を取り持ち、多職種と連携・調整する役割の生活相談員。
生活相談員の役割や考え方や視点について「学びたい!」と手を挙げた職員のために、実践を交えて勉強できるシリーズの研修です。
本日は2回目の開催です。
1回目研修から今日までに、各自現場で意識してもらった課題があります。
それは、「研修で学んだ相談員の視点や考え方を踏まえ、普段の業務で意識すること、取り組むこと」。
実践された職員からは、
「施設の中の暮らしぶりだけでなく、高麓に至るまでのご自宅での生活スタイルや、その方自身のことを、会話の中から引き出すことが難しかった。」
「自分の伝え方を客観的に振り返ってみたら、偏見や主観を含んでいるかも、と気付けた。」
「一方的に知りたい情報を聞くばっかりは相手に不快な想いをさせてしまう。さりげない会話の中で、情報を拾っていくことに意識して挑戦できたけど、その伝え方が課題。」
といったような感想・課題が出ました。
実践を通して、自分なりに感じた課題を、また次の実践に繋げていくことが大事となります。
1回目の研修の内容は、下記からご覧いただけます。
第2回目の研修を通して得た大きな学び・課題は、「集めた情報から”見立てを立て”、さらにその次の実践を組みたてていく」ことでした。
「見立てを立てる」とは、一体どういうことなのでしょうか。
今回の研修のその実践も少し交えながら、学んでいきます。
前半は、アセスメントから支援に繋げる過程での生活相談員の視点・考え方についての講義、後半には、ゲーム型で生活相談員の仕事をシミュレーションし、生活相談員として「会話」だけで「見立てを立てる」ことに挑戦しました。
前半の講義では、情報収集するだけでなく、分析と予測までする、いわゆる「見立てを立てる」ことが相談員の専門性の1つであると学びました。
自ら集めた情報をもとに、想像を膨らませて「どんな暮らし方が望ましいかな」「こんな支援方法が考えられるかな」と予測を立て、事実と分けて考えることがポイントです。
後半は、前半で学んだ「見立てを立てる」ことの実践です。
ここでは、実際に自分が生活相談員になったことをイメージして質問ゲームを行いました。
ゲームの流れ・ルールは、下記の通り。
■流れ
・参加職員には、お客様の情報シートが配られ、まずは目を通してもらいます。
(事前情報はざっくりとした内容で、まだまだ足りていません。)
・サービスを初めて利用するお客様とそのご家族様を交えた、初めての面談をシミュレーションしていただきます。
会話を通じて、情報の聞き取りや、深堀り、お客様やご家族様との関係性作りを目標に、生活相談員として、お客様・ご家族様役の講師へ質問を投げかけます。
■ルール
・質問は、1人5回まで。
限られた質問回数の中で、スムーズな支援に繋がる情報の聞き取り、深掘り、ニーズの把握、今後の支援の見立てを付けることはできるでしょうか!?
・どんな流れでどんな質問をして進めていくのかは、職員同士で相談OK
実際に体験してみると、
・情報をもらった時点でどこを深掘りして必要な情報を得る力、新たに得た情報からその場で次の展開等を見立てる力…
想像を働かせながらも、事実と予測は混合させずに分析する癖をつける必要性を理解したこと
・限られた質問回数があったことで、実際の面談では「限られた時間」で関係性作りと、情報収集、支援の方向決めを行っていくことの緊張感を疑似体験できたこと
・介護職員としての視点=具体的な支援方法について知りたくなる気持ちと、
生活相談員やご本人様・ご家族様としての視点=初めて介護サービスを利用する不安や、日常の困りごとが解決できるのか、今後生活がどのように変わっていくのか知りたい気持ち、介入されたくないご本人様の気持ちがあり、それぞれ捉える視点が異なること
といったような相談員の仕事の「難しさ」を実感すると共に知識・技術(考え方)、仕事の「やりがい」もゲーム感覚で楽しみながら学ぶことができました。
今回の研修を通して、言葉や文字だけの情報のやり取りではなく、会話全体から得られる情報(聴力や歩行状態、認知症の具合、生活スタイルの習慣など)を集めることで、その方らしい生活の支援、高麓が目指す「望む暮らしの実現」に向けた実践である生活相談員の専門性を体験し、考え方・視点を今日もアップデートできました。
介護の仕事は、年齢は世代を問わず、自身のスキルを磨いていくやりがいがある仕事です。
これからも高麓の一職員として、共に成長していきましょう。