ユニット3階西 夕刊配達やってます!
「入居したら何もできない?」いいえ、そんなことはありません。
私たちが提供させていただくケアやレクリエーション等のお客様にとって「受ける」ものが全てではなく、
お客様が自発的に取り組まれ、その中で生きがいを強く感じていらっしゃる方もいます。
今回はその中の1つM様が自発的に取り組んでくださっている活動の1つ「夕刊配達」をご紹介します。
「手伝おうか?」「いつもありがとうね、私にできることあればなんでもやるよ」
「車椅子だから座ってできることになっちゃうけど…。」
私たち職員が業務をしているといつも声をかけてくださるのがM様です。
そんなお優しいお声がけに私たちもちょっと甘えてしまって…(笑)
「車椅子でもできる家事」として、日頃からも洗濯ものたたみやテーブル拭きなどの軽作業をお手伝いしてもらっています。
職員が御礼を言うと「いいんだよ。いつもよくしてもらっているから」「やりたくてやっているんだから」と言ってくださいます。
そんなM様の最近の生きがい・楽しみの一つが「新聞配達」
施設に届く夕刊をご自身が住まわれるフロアに配布していただくものです。
元々宿直職員が配布していたものですが、その様子をみて「私がやるよ」と言ってくださったのがきっかけです。
夕方。M様は宿直職員が新聞を持ってくるエレベーター前で待ちます。
配達時間が近づくと「じゃあ行ってくるねー」とご自分からエレベーター前にご移動。
最近では「新聞配達屋さん帽子」も着用。
「これ被ってお仕事しなきゃね!」とはつらつとされています。
高麓の3階からのロケーションはとてもよく、
夕刊が届く時間帯は夕日が落ちていく中、天気によって見え隠れする富士山や
日々様子が変わっていく高草山等を眺めていらしゃいます。
通りすぎる介護職員や看護職員等と談笑することも。
さぁ、新聞が来ました。
受け取りBOXから新聞を受け取り、配達へ。
「夕刊でーす」とM様の挨拶とともに、新聞が届いたことが皆さんにもわかるようベルを鳴らしていただいてます。
ベルの音はフロア中までしっかり届く為、音が聞こえると毎回職員たちはM様から新聞が届いた!とほっこりした気持ちをいただけます。
実施して1月ほど経ちますが、お隣のショートステイの「夕刊受け」BOXにも配達していただいております。
(感染対策のため、フロア内には入りません)
一仕事を終えたM様は達成感に満ち溢れた表情で夕ご飯につかれます。
きっとご飯も美味しいことでしょう。
このような一連の流れは、私たち介護職だけではなく、看護職員・相談員・栄養士等多職種で連携し、
その方の安全性やリスク面等の確認をしたうえで、その方の「自分らしい生き方」を増やすことに繋がることとして実施しています。
今後もぜひM様の生きがいに繋がる機会を増やしていきたいですね。
しかし、この「新聞配達」新しい生きがいを見つけた矢先4月で夕刊廃止が決まったとのことですので、また少し考えなくてはならなくなりました…。
しかし、それも私たちの職務ですね。
今後もお客様の生きがいを創出すると共に、ご紹介できるものがありましたら当ブログでご紹介させていただきます。