8/13 相談援助課 夢や望みの実現のために~百寿のお誕生日会~
高麓では「最期まで自分らしく生きるを増やす」「望む暮らしの実現」を掲げ、職員がその実現に向けて日々努力しています。
それは利用されているお客様はもちろんですが、そのご家族も対象になります。
ある時、A様の長男様夫婦より生活相談員に
「昨年は入院したりでしっかりお祝いができなかった。8月の誕生日で100歳になるお母さんの誕生日をお祝いしてあげたい。」
と、相談がありました。
お客様の誕生日は高麓でも大切にしており、毎月各フロアで趣向を変えて誕生日会などのお祝いを実施しています。
今回はA様の100歳という節目のお誕生日。
どのようなお誕生日会を考えているのかイメージを伺いました。
「当日は愛犬にも合わせてあげたい」
「ケーキを一緒に食べたい」
「喜んでもらうために部屋の飾りつけはどのようにしようか」
ご家族と相談をしながら、当日のお誕生日会がスムーズに進行できるように入念に打ち合わせをしました。
その内容をしっかりと具現化できるよう、ご家族のA様に対する想い、誕生日会のイメージを高麓の職員間でも共有。
日程、職員の動きの確認、施設内の会場を確保したりと職員も一丸になってお祝いの準備を進めました。

当日、長男様夫婦以外にもお孫様やひ孫様、愛犬も参加され、お部屋の飾り付けもご家族様で行ってくださいました。
A様は準備万端のお部屋に入った瞬間、手を叩いて喜ばれていました。
愛犬に自ら手を伸ばして「こまちゃん」と名前を呼んだり、ひ孫様たちと笑顔で交流されていました。

また、ケーキや似顔絵、バルーンやぬいぐるみといったプレゼントを受け取っていただき、とてもお幸せそう。
短い時間だったかもしれませんが、ご家族様との時間を楽しまれ、最後はご家族が用意してくれた、ちゃんちゃんこを着てご家族様全員の笑顔の写真を撮らせていただきました。

ご家族様がお帰りになる際には、皆さんと握手をしており、「忙しいのにありがとうね」と声を掛けられていました。
ご家族様も無事に100歳のお誕生日会を終えて、喜びと感謝の言葉をいただきました。
一時帰宅や、外出すること、自宅での生活が難しくなったとしても、特養に入居し、専門職の支えがあるからこそできることがあります。
ご家族との時間に関わることができたり、皆様の嬉しそうなお顔、笑顔は我々介護における支援者にとっても幸せな瞬間です。
入居前にご本人、ご家族から伺った想いや相談内容は勿論のこと、入居後も望みをお聞きし、その多職種に共有し、私たち「高麓ができることは何か?」を日々考え、実現に繋ぐことが相談員としての本分と感じています。
感染症対策により、長らくご家族との面会や飲食の機会が制限されていましたが、少しずつ緩和されたことで外出や外食の相談も受け、実現できることも以前のように増えてきました。
ご本人・ご家族だけでは難しいことも、一緒に考え・自分らしい「望む暮らし」を実現できるよう支援していきます。