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6/9 ユニット2階 今年3回目のプチ帰宅

M様にとって毎月楽しみにしている時間があります。

それは「ご自宅に帰ること」。

「自分の家へ帰る」「家族に会う」「お父さんに会う」という、毎月の楽しみと目標を持って生き生きとハリを持って生活して頂けるように、
ご家族のご希望でもある「ご自宅へ帰る」という時間をM様とご家族様と一緒に今年の4月から毎月組み立てています。

先月帰宅した時には、車椅子のまま段差を乗り降りするためのスロープを持参しなかったので、
母屋の仏壇の前まで行くことができず、窓の外から手を合せるだけになってしまいました。

そこで今回は、簡易スロープを施設で準備し、持っていきました。
これで、仏壇の前で手を合せて頂くことができます。

自宅に到着。
初めの15分は離れで過ごし、もう15分は母屋で過ごし、懐かしいご自宅でご家族様と一緒に過ごしました。
お父さんにもお顔をお見せすることができました。

M様にとってお仏壇の手入れ等は、自宅に居る頃から毎日欠かさなかった習慣。
習慣は、その方の人生や人柄を物語るもの。M様のご家族様想いな心、毎日を大切にする心を感じました。

日本には「薫習(くんじゅう)」という言葉があります。
「布に香りが染み付くように、自らの行為が 心に習慣となって残ること」

仏壇に手を合わせる事で、心の安定に繋がる気がしますね。
お線香につけたり、お鈴を鳴らしたり、ご家族様が一緒に手伝いながら、M様のこれまでの習慣を今月も遂げることができ、その時間を一緒に共有することができました。

30分という短い時間の帰宅ではありましたが、車椅子ごと段差を上り、仏壇の目の前で手を合わす事ができました。

職員にとっても短い滞在時間の中でやりたいことを達成するには少し大変でしたが、ご本人の笑顔を見て、
頑張って今日に臨んで良かったと、胸が熱くなりました。

気候の良い時期は出来れば毎月帰宅をしたいとの希望してくださっているので、毎月行って行きたいと考えています。

来月も晴れますように。